花ふきん

一昔前、嫁ぐ娘へ母が持たせた花ふきん。

昔は、嫁ぐ娘に持たせるために、花ふきんを長い時間をかけて作りためておいたそうです。

花ふきんは、嫁ぐ先は大家族が当たり前の時代にそれぞれのお膳にふきんをかけて、間違えないように区別する役目。

その花ふきんは、水をくぐるほどに刺し糸の色がうっすらとにじみ出て、白いふきんが淡い刺し糸の色に染まっていく。「早く婚家の色に染まりますように」との実家の願いが込められていたそうです。

今の時代には、考えつかない発想ですが、親が娘をおもう気持がふきんに込められていたのですね。